各国のウォーターフロント 3

土地の所有権が細分化され、権利関係が複雑な既成市街地のなかで数多くの地主を説得して住宅をつくるとなれば、膨大な時間と費用がかかります。


比較的土地の取得が容易な丘陵地の山林を開発するとしても、そこに介在する農地を宅地に変えてゆくのは、行政上農林省との折衝で、これまた大変な時間がかかるのです。


それに比べてウォーターフロントであれば、地主はだいたい役所か大企業で、それも地主の数は極めて少ないものです。


そういう点では、ウォーターフロントに土地をもっている会社や公共企業体を説得して住宅をつくることは、内陸部に比べて容易です。


自分達の会社や自治体にとっても利益になると彼らが納得すれば、新しい住宅地がすぐにできます。


土地の所有関係が単純で、一人の地主が大量の土地をもっているという埋立地の特質は、住宅を供給する公団や公社からみて、あるいはオフィスや商業施設をつくろうとする不動産会社からみても、大変魅力があります。


そこで、この港湾用地をただ貨物の積み卸し場としてだけに使っているよりも、より高度利用の土地・・・


つまり海岸に新しい都市をつくるための業務・商業・住宅の用地にしようという見方が強くなりました。

各国のウォーターフロント 2

造船の機能は大都市から地方に移していきます。


造船業は工場を集約し、都心部の工場を他の用途に使う試みをする必要があります。


倉庫業も今までの形態では土地の使い方がもったいないでしょう。


ただ原材料を積み上げてある倉庫はそれほど必要ではなくなりました。


冷蔵や冷凍専用の倉庫、あるいは自動的に荷物を分類整理できる倉庫が今後増えてゆくでしょう。


そしてその立地場所も現在都心部に接している古い埋立地から、新しい埋立地に移ってゆくかもしれません。


貯木場でも将来は製品化された木材が輸入されるにつれて、不用になる部分が出てくるでしょう。


木場の製材工場もその用途転換を考えてゆく必要があるでしょう。


他方、ウォーターフロントを積極的に住宅地に転用しようとする考え方が、これらの地主以外のところから唱えられるようになりました。


東京圏の住宅問題を重視する中央政府が特にそのことを主張しています。


都心部に住みたいという、住宅に悩む庶民の訴えに応えるためには、大量にかつ安い値段ですみやかに住宅が供給されなければなりません。

各国のウォーターフロント

ウォーターフロントに土地をもっている人達にとって、それらの土地の値段は下っていません。


むしろ上昇しています。


そこを早急に処分しなければならないわけでもないし、そこを投げ売りして、少しでも他の資産に移し替えなければならない場所でもない・・・。


あいた土地があっても、単に将来最も利益を得る方法を探しているためにあいているのであって、転用するための需要がないということではありません。


したがって、空地であってもその維持管理は欧米の港湾地区とは比べものにならないくらい厳重です。


東京のウォーターフロントの方が、ニューヨークやロンドンのウォーターフロントに比べて格段に土地利用や維持管理の状態は健全です。


しかし、そうかといってまったくその土地利用に問題がないわけではありません。


欧米の場合のように、完全に放置されて困っているのではないとしても、その利用の状況や内容が東京全体の立場からみると時代遅れになってきていることは確かです。


第二次産業に特化していた埋立地の土地利用を、より現代社会が要請する土地利用に変えてゆかなければなりません。

都心が分散すると・・・ 2

業務核都市の育成とか多心型都市へ東京を変えるといっても、すべてがうまくゆくわけではありません。


このような副作用が新しく都市問題としておきてくることは、覚悟しておくべきでしょう。


なぜわたしたちがウォーターフロントに目を向けているのか、この重要な問題を考える糸口として、諸外国の例を見てみましょう。


ヨーロッパやアメリカのウォーターフロントと、東京湾や大阪湾のウォーターフロントとが、同じような次元で語られることがよくあります。


実は外国のウォーターフロントと日本のそれらとでは大きなちがいがあります。


ヨーロッパやアメリカ、たとえばロンドンのドックランド再開発、ニューヨークのバッテリーパークシティ、あるいはボルティモアのハーバー再開発等は、使いものにならなくなった古い港湾地区の再生事業です。


ニューヨークのバッテリーパークシティは、古い突堤型の埠頭何本分かの間を埋めてつくった土地の上につくられています。


これまでとまったく異なる土地利用でそこを魅力ある土地にしないかぎり、それらはこれからもそのまま放置されてしまう場所です。


そこでロンドン、ニューヨーク、ボルティモアといった港湾都市では、これらの膨大な使いものにならない港湾地区のごく一部分を、住宅地にしたり、オフィス街にしたり、観光地にしたり、いろいろと工夫をしてつくり替える努力をしています。


ウォーターフロント再生の優等生といわれるボルティモアでも、成功した再開発地区の隣には、その何倍かの打ち捨てられた埠頭地区や倉庫地帯が手をつけられないまま残されています。


それに対して日本の場合、特に東京湾のウォーターフロントが、今まったく使いものにならなくなっており、将来も再生の見通しのない土地であるかというとそうではありません。

都心が分散すると・・・

業務機能をこのように分散させると、すべてのサラリーマンが通勤の点で楽になるかというとそうではありません。


たとえば市川から丸ノ内に通っていたサラリーマンにとっては、その勤め先が新宿にゆけば通勤時間はさらに30分延びることになります。


反対に立川から虎ノ門に通っていたサラリーマンが、その勤め先を幕張に移されれば通勤時間はさらに1時間増えることになります。


・・・したがって、事務所を分散させれば、少数ではあるかもしれませんが、一定量のサラリーマンは決定的に通勤時間で損をするということがおきる危険性があります。


理屈からいえばこのように事務所が分散すれば、勤め人はその居住地を山手線内部におけば、どの副都心や業務核都市にでもほぼ均等の時間でゆけることになります。


しかし、実体としては都心部に勤めるサラリーマンは、東京の西側の多摩や埼玉、神奈川に住んでいります。


西の方に勤め先を分散させれば大部分の人達は幸福になるという前提がこのような議論にはあるのです。


・・・ともあれ、将来、事務所分散が次第に本格化すれば、それに伴って、居住地を比較的頻繁に変えてゆくということもおきてくるでしょう。


ただし現状の受験地獄があるかぎりは、子供の転校を伴う居住地の移動を、母親がそう簡単に承諾するとも思われません。


そうなれば、父親だけが業務核都市のワンルームマンションに仮住まいするという光景も生じてくるでしょう。

多心型都市構造とは 2

ところが新宿から大手町まで、乗り換え時間や駅での待つ時間を含めて電車で20分くらいかかり、東京駅からオフィスの自分の机にすわるまで平均5~6分かかると考えたほうが自然でしょう。


そういう意味で直線距離は6キロであっても、新宿から大手町まではだいたい20~30分は通勤にかかるのです。


それならば副都心にオフィスが移れば、遠距離通勤の人はずいぶん楽になります。


東京都が積極的に副都心を育成しようということで挙げてきた繁華街が、新宿であり、渋谷、池袋です。


その他に大崎や上野・浅草、錦糸町などもオフィス街になるようにと副都ひにされました。


このような考えは鈴木都知事が名付けたマイタウン計画という、都の街づくりの基本計画にはっきりと記述されています。


その副都心群のなかに13号地が14年前に加えられました。


13号地が業務中心の副都心として浮上してきたのは近年であり、しかも国が決めたのではなく、東京都が決めたのです。


このように東京湾岸の三大埋立地開発事業である幕張、MM21と13号地では、都市計画の立場からみるとその位置付けが異なっています。

多心型都市構造とは

東京都は都心部以外にいくつかの副都心をつくって、そこに都心部にあるオフィスの一部を移したり・・・


あるいは新しく増える業務機能を都心3区に集中させずに、これらの副都心に集めるという"多心型都市構造"を都の正式な計画として、14年程前に明らかにしました。


京王線を例にとって通勤時間の変化を考えてみます。


高幡不動あたりにある自宅を出て大手町にあるオフィスに着くまで1時間半くらいはかかるでしょう。


新宿まではだいたい1時間。


新宿からなかに入り、地下鉄を乗り換え、駅から歩いてオフィスに着くまでに全体の必要時間は30分みておいたほうが良いですね。


そうすると高幡不動に住んでいる人からみれば、もし大手町のオフィスが新宿の副都心に移れば通勤時間は1時間になります。


山手線の東側と西側の直線距離は5キロメートルから7キロメートルの間です。


東京駅から新宿まで6キロくらいしかありません。


渋谷も6キロ、池袋がだいたい8キロくらいです。


直線距離は実はたいしたことはありません。


遣唐船と鑑真和上

754年に帰国した遣唐船は、副使大伴古麻呂の男気で、60歳を越えた盲目の、天下の大僧正、鑑真和上をおつれしたということで名声を博しました。


それだけでなく、和上の弟子思託のメモを土台に、文章博士、淡海三船(721~785)が『唐大和上東征伝』(群書類従、巻六十九)をかきました。


この文中の「阿児奈波」は、元来この島が、和名の沖縄であることを立証しています。


歴史学者、東恩納寛惇は「沖縄列島を含む南島が大宰府の管轄であったことは、書紀、続紀、延喜式などに散見するところで」・・・とかいています。


沖縄史第一期を「南島統治の時代」とし、列島を纏めて南島とよび、管轄した大宰府は、「師の島々」「沖の島々」「先の島々」そのつきる所の島を「果ての島」(即ち波照間)と「命名」し云々とかいておられます。


沖縄島は沖の島々の首島で、即ち沖縄本島です。


わたしたちが沖縄ツアーなどで訪れる、あの沖縄です。


後に沖縄は薩摩藩の支配下におかれ、藩は鎖、国令から沖縄を外す必要から、沖縄に独立国・琉球のイメージを残しました。


琉球国存続を印象づける「江戸上り」(薩摩では琉人立と呼ぶ)などの差別宣伝によって、今も沖縄の内外に誤解がありますが、ここは太古から和名の沖縄なのです。


女性上司のタイプについて

キャリアウーマンの第三世代は、流通業の一部などで先駆的なケースがありますが、全産業的には、まだこれからという状況にあります。


しかし今後は、大半の派遣 千葉の企業で「登場が必至」と予想することができるでしょう。


その「登場」のメカニズムからいって、第三世代の特徴は、とえあえず「均等法」型と見ていいでしょう。


わかりやすくいってしまえば、「特別に有能でなくても、男性社員と同等のキャリアを積めば、管理職に昇進させるのが当然」という論理から、まず係長・主任クラスへの登用が始まり、「女性の上司」になっていくのが第三世代なのです。


先駆的なケースは、百貨店における週休2日制の実施などから始まりました。


それまで百貨店の売場は、責任者が男性、部下の大半は女性という形でしたが、週休2日制実施により、週に1日は男性の責任者が不在になります。


本人が不在でも、社内の上下左右の連絡・納入業者との対応・アルバイト要員の指導監督など「管理業務」は必要である。そこで止むなく、ほとんどすべての売場に「女性のサブマネジャー」などを設けることになったのです。


この種の経験でわかったことの一つは、それまで男性責任者が独占していた「経営情報」を、女性のサブマネジャーにも伝えることで、女性社員のやる気は高まります。


そして、問題を処理するときの視野も相当に広がるという事実です。


たとえば「視野の狭さ」などは「女性に特有の性質」ではなく、十分な「経営情報」を与えられていなかったこと・・・。


つまり社会的なトレーニングの不足に主な原因があるのではないか、という問題点が考えられます。


資源ごみの回収問題

ごみの収集・分別問題を改善するとなれば、分別収集をもう少し細かなものにして、収集の段階でびん・缶などの資源ごみを他の可燃、不燃ごみと分けて集め、必要であればその後にさらに資源ごみを一定の種類別に回収することが考えられます。


この方が西宮方式よりむしろ一般的です。


ここではその一例として仙台方式を概観してみましょう。


仙台といえば、市の奨励策もあって廃品の集団回収が年々盛んになっており、実践団体は89年度には1062、回収量は1万6970トンに達しました。


この量は、それより5年前の85年度を100とすると162という増大ぶりであり、同じ5年間に生活ごみ(家庭ごみ)の増加率が125であったのに比べても好成績となっています。


これだけ民間サイドの回収が活発になってくると、自治体のなかには、それを奨励することを理由に、自らの清掃事業では特別な形での回収施策を行っていないところも散見されるのですが、仙台の場合はそうではなかったのです。


リサイクルトナーのような民間回収事業がどんなに拡充しても、そこから漏れて出てくる各種廃棄品はいぜん相当の量に上っています。


それゆえにそれらを清掃事業の段階でキャッチする意義がけっしてなくなるわけではありません。


とりわけスチール缶や雑誌など市場価格が低くて民間回収から外されがちの物や、高価格ではあっても一定量以上まとまらないと回収ルートに乗りにくいアルミ缶などは、そうです。

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